「mola!」2か月経ちました

ねこ

「mola!」を立ち上げて今日で2か月経ってたことにたまたま気づいたので、書く。2か月目はあっという間に過ぎた感じがする。mola!の更新のある生活に慣れたということでもあるし、更新ペースが落ちたせいでもある。更新ペースが落ちたのは、怠惰だからじゃなくて、扱う公演がなくなってきたから。公演情報の量にmola!の記事の数が追いついてきつつあるということだ。

この1か月での大きな心境の変化としては、こちらがメールや電話をしてコンタクトを取っている団体にも、「無視する権利がある」と思えるようになったこと。mola!で扱われることに対して何のメリットも感じないような団体にとっては、こちらからのコンタクトは迷惑メールとさほど変わらない。これは卑屈になってるんじゃなくて、冷静に考えてそう思えるようになった。たとえば二番目の庭でも、公演情報を掲示板に掲載してほしいという連絡を無視し続けていたことがあった。それは、その掲示板に自分たちで書き込むことにメリットを感じなかったからだし、むしろ手間が増えるだけだと思っていたから。翻ってmola!に関して考えてみても、同じことは言えると思う。

公演情報を整えて、さらには意気込みやらPRコメントやらを用意するには、純粋に手間がかかる。団体によっては煩わしいと思うところがあってもよい。当然のことだと思う。「そこをきちんとするのが制作の仕事やんけ」と制作の藤本は思うのだけど、mola!の編集の藤本がそれを言うのはお門違いだ。ということで、「無視する権利」を認められるようになった。

とはいえ、「徹底的に網羅する」というmola!の理念とこれは相反する。徹底的に網羅することを諦めることなく、かつ「無視する権利」も認めながら進めるためのやり方を、いまは模索しているところ。

mola!を始めようと思った理由はいくつかあるのだけど、そのうちのひとつに「怒り」がある。演劇評論家と呼ばれるようなひとに対しての怒りだ。この怒りにもいくつかの理由がある。個人的にこのひとが嫌いという嫌悪感もあるし、演劇の評論というもの自体への批判的なものもある。個人的な恨みは置いといても、演劇評論家たちがすばらしいと言うような演劇だけがすばらしいわけではなくて、たとえば身障者の方々の発表公演だとか、子どもたちが3か月とか半年とかがんばって作ったお芝居だとか、そういうものだって等しく尊いと思うのだ。そういうものにも平等にスポットライトを当てたいというのが、mola!を立ち上げた理由のひとつにある。岸田戯曲賞は岸田戯曲賞ですばらしいものだと思うけど、じゃあ岸田授賞した作品と身障者の方々が作った作品とでは、岸田の方がすばらしいんですかというと、一概にそうは言えないと思う。クォリティという面で見れば拙いところはあるだろうけど。

以前仕事で身障者劇団の公演を観に行ったことがある。お話もわかりにくいしどちらかというと朗読に近いなーと思って、少々退屈に感じていたのだけど、終演後客席を見てみると、涙を流しているお客さんが多いことに気づいた。きっと出演者の親戚やなんかなんだろうけど、上演をやり遂げたその姿がそれだけで彼らに感動を与えているのだなと思った。そのときちょっと自分を恥じた。おもしろい演劇だけがすばらしい演劇だと思っていたことに気づいたからだ。

mola!では、こういう作品にもきちんとスポットライトを当てたい。そういう意味では、まだまだ全然網羅できていない。全然知らない公演情報がたくさんあるはずだ。わかりやすく宣伝されている公演には、割とリーチできるようになってきた。これからは、さらにその次を見据えながら、ぼちぼちがんばっていこうと思います。

(※写真はねこ。かわいいから載せました)