松井

matsui

この「あたまのおやつ」にたまに出てくるM女史。バカボンド座の制作をしている松井さんだ。なぜか僕を師と仰いでくれるので、いいように使っている。いい言い方をすると、とてもかわいがっている(竹刀で叩く的な意味で)。

「あたまのおやつ」を作って割と初期のころの記事を読んですぐに松井さんがメールをくれた。制作についてお話を聞かせてほしいといった内容だった。そのへんのことはここに書いてます。年末くらいに松井さんから、正式にバカボンド座に入るという連絡を受け、あ、このひとはきちんと制作やっていくんだなと思った。それ以来たまに、制作の話をしてあげますよという実に上からみたいな立場で酒を飲みつつ俺様はすごいんだぜ的な話をしては、飲み代を出してもらった。いい気分になってお金も出してもらえるという、天国みたいな状況だ。

来週末公演が行われる(マジかよ)ジジピッピの「おとこのこと」で、 松井さんと初めていっしょに制作として立ち振る舞うことになった。獅子は子を生むと、千仭の谷に蹴落とすというが、それと同様、今回も制作のほとんどの部分は松井さんに動いてもらっている。泣く泣く。松井さんは実に細やかに仕事をしてくれるので、たまにえらそうなことを言えばいいだけだから楽だ。幸い券売に関しては心配しないでよい感じになったんだけど、それはそれで当日大変になる。劇場×美術館の公演で経験済みなのだけど、少ないキャパに対して、観たいと思ってくれてるひとが多い場合、当日お断りせざるを得ないケースも出てくる。2年前の劇場×美術館第1弾のときは、その目算が全然立たなくてプレッシャーでゲネから初回公演まではご飯を食べられなかった。公演は、売れたら売れたでそういう苦労がある。今回松井さんにはそういうのの片鱗を経験してもらうことになるかもしれない。こればっかりは経験するしかなくて、ノウハウみたいなものを口頭で伝えられるわけではない。

最近松井さんによく言うのだけど、もう教えられることはほとんどしゃべり尽くした。そもそも、教えられることなんて初めからなかったのだ。経験して、考えて、自分なりに対処する。その繰り返ししかない。kitayaがまだ倒産せずになんとかやってこれてるのは、そのへんのハッタリみたいなものと、実際になんとかするバランスとがまあまあよかったからだと思う。もう松井さんもその段階に来てると思うので、竹刀で叩きながら千仭の谷に蹴落としている。泣く泣く。

制作のワークショップをしてくださいと言われることがたまーーにあるけど、もうしない(めっちゃ金になるならします)。率直に言うと、ワークショップを受けて学んだ気になられても仕方ないからだ。参考書買っただけで勉強した気になるのと同じ。大事なのは公演なりカンパニーなりをうまく回すことの方で、知識を得ることじゃない。知識を得ることでうまく回せるじゃないですかっていう反論もあるだろうけど、じゃああなた授業受けたらいつもテストで満点取れてたんですかっていう話だ。

とはいえ「俺は知りません」みたいな態度も冷たすぎると思うので、2年くらいは使える制作マニュアルを作りました(結構前に)。松井さんが持ってます。欲しい方は松井さんにもらってください。

(※写真はイメージです)